壁打ち 2025/02/26 Wed a/i 現行未通過× 【継】のものです。蛇足かなぁと思いつつまあ自分向けだからいいでしょう。続きを読むこれからどんどんじいじの事を忘却していく蜜子の事今はまだ覚えていることが多くて、何か忘れるたびに哀愁と共に来るのは辛苦でも、忘却しきる頃、祖母との記憶の中で祖母が誰もいない空間へ、とても幸せそうに笑いかけて、自分もそこへ向かって笑みを浮かべているのを思い出しては「丈さん、私何か忘れてるよね?」と「何かを忘れている」と言う事実を見失うことはないのだろうなと。多分彼は不器用にああ、と短く答えるだけではあるだろうけど。蜜子はそっかぁ、と寂しそうに笑うけど。それを辛いと思うことはなくなっていくんでしょう。例えば毎年見に行った、自分と同じ年の桜を誰かと見ていたのだろうだとか。例えば誰かの帰りを待っていて、誰を待っていたのだろうかとか。誰もいないところで、声のない自分が笑いかけているから、それはきっととても大切で愛おしいものだったんだなと、寂しさを幸せだったと受け止められるくらいには強かで。いつかのある日、虚しさから愛おしさに変わるくらいには、めいいっぱい生きると決めて水無月丈と生きることを選んで、それを間違いではなかったと思えるようになる。慟哭して、泣いて謝った相手を忘れても、その日があって今があると、引き継いで巡って、生きていると彼女は胸を張って言い切るのでしょう。彼女にとって忘却は、愛おしい形を覚えているための大切な空白になったから、まあ、悲しいハッピーエンドとその後のどうでもいい、それこそ”おもしろおかしい”お話です。畳む#CoC #ネタバレ #再掲ふせ #ai
これからどんどんじいじの事を忘却していく蜜子の事
今はまだ覚えていることが多くて、何か忘れるたびに哀愁と共に来るのは辛苦でも、忘却しきる頃、祖母との記憶の中で祖母が誰もいない空間へ、とても幸せそうに笑いかけて、自分もそこへ向かって笑みを浮かべているのを思い出しては「丈さん、私何か忘れてるよね?」と「何かを忘れている」と言う事実を見失うことはないのだろうなと。多分彼は不器用にああ、と短く答えるだけではあるだろうけど。蜜子はそっかぁ、と寂しそうに笑うけど。それを辛いと思うことはなくなっていくんでしょう。
例えば毎年見に行った、自分と同じ年の桜を誰かと見ていたのだろうだとか。
例えば誰かの帰りを待っていて、誰を待っていたのだろうかとか。
誰もいないところで、声のない自分が笑いかけているから、それはきっととても大切で愛おしいものだったんだなと、寂しさを幸せだったと受け止められるくらいには強かで。
いつかのある日、虚しさから愛おしさに変わるくらいには、めいいっぱい生きると決めて水無月丈と生きることを選んで、それを間違いではなかったと思えるようになる。慟哭して、泣いて謝った相手を忘れても、その日があって今があると、引き継いで巡って、生きていると彼女は胸を張って言い切るのでしょう。
彼女にとって忘却は、愛おしい形を覚えているための大切な空白になったから、まあ、悲しいハッピーエンドとその後のどうでもいい、それこそ”おもしろおかしい”お話です。畳む
#CoC #ネタバレ #再掲ふせ #ai